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  『激動の東アジアニュース™分析』

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  などに無料で配信しています。
★ 『激動の東アジアニュース分析』の内容
  最近の中国、韓国、台湾、そして東南アジア各国の政治、経済、特に金融、法律などの動きを、
  アメリカをはじめとする各国のメディアのニュース記事を分析し、その結果をお伝えしています。
★ 見逃せない中国、東アジア、東南アジアの動き…ただ時間が…
  あなたが中国や東南アジア担当でしたら当然ですが、ビジネスパーソンはもちろん、リーガル関連の
  方々は、いまや変化の激しい、そしてあらゆる面でその影響が強烈な中国、韓国を
  はじめ東南アジア諸国の動きから目を離せません。
  かといって多忙です。ウォールストリートジャーナルやNYタイムズなどに目を通す暇はありません。
  そんな方々のためにお送りいたしております。

★ ところで、なかなか英語がとか、英文契約書が書けない、バイリンガルな法務部員はほしいなどなど、
  お悩みがございましたらご相談ください。あなたのご要望にあわせぴったりのご提案をさせていただきます。

『激動の東アジアニュース分析』 (第4号)
The LEGAL.COMM Webメルマガ
『激動の東アジアニュース分析』
ご購読者様

バベルプレス
The LEGAL.COMM編集部
金融翻訳ジャーナリスト
前田 高昭

緊急報告:世界を震撼とさせた上海株式市場の株価暴落

『激動の東アジアニュース分析』(第4号)

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★ 重要ニュースですので、配信を先行させました。http://www.legal-comm.com/
  掲載お待たせいたしました
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中国以外のニュースは以下の通りです。

   ★ 台湾  次期総統選、蘇行政院長も立候補宣言
   ★ 韓国  韓国と北朝鮮、南北閣僚級会談の再開に合意
       盧大統領、離党を表明、政界再編加速
       米韓政府、戦時作戦統制権の移管に合意
   ★ 北朝鮮 金正日総書記の65才誕生日を祝う北朝鮮
   ★ インドネシア 高成長が続くインドネシア経済
購読お申込   ★ フィリピン フィリピン経済、インフラ支出の拡大とIT産業が牽引
   ★ タイ タイ南部で爆弾テロ続く
   ★ インド 当局、インフレ対策を強化 
     1兆ドルの規模に達するインド経済
   ★ トピック チェイニー米副大統領のアジアの旅

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★上海株急落、世界同時株安を招く
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 上海株式市場の総合指数は27日、前日比8.84%急落し2771.79となった。
下げ幅は10年前の1997年2月18日(ケ小平の死の前日)に記録した8.9%の
下落以来の最大。

中国株式市場の時価総額は一日で約1000億ドルが消滅した。急落の原因に
ついては、具体的要因は指摘されていないが、前日に同指数の終値が初めて
3000を上回ったこともあり高値警戒感などから、生命保険会社、鉄鋼、石油などを
含む主要銘柄への利益確定の売りと配当金支払い資金手当てのため機関投資家
などによる売り注文が殺到したとされる。

影響はロシアからインド、南米、米国、日本市場に広がり、一時、世界同時株安の
様相を呈した。

 アナリストの間では、今回の株価急落は中国投資家の政府の経済過熱防止策に
対する警戒感を示す一方、中国経済の勢いがこれで衰えることはないとの見方が多い。
その根拠として、ひとつには上海総合指数の終値2771.79は直近では2月9日
より若干高水準であること、旧正月明けの時期にあり投資家の買い意欲は依然として
強いと見られることなどをあげている。
また、政府はいまのところ新たな政策を発表しておらず、香港市場も昨日、1.8%の
下落にとどまった。

 市場はまた、来週に予定される全人代の動きに注目している。
通常、株価は全人代の開幕前は株価を支援する政策の導入を期待して上昇する。
期待は裏切られる例が多いが、2005年の全人代では温首相が投資家の損失に
懸念を示し、株価が上昇基調に転じた経緯がある。
今回も全人代による法人税制改革や地所得格差の解消策など市場支援的効果
が期待されていたが、そうした材料をすでに織り込んだ市場が利益確定売りを招いた
との指摘もある。

 今回の株価世界同時安は、中国市場を震源地として世界を一周し、日本
波及した。米国株安は、アフガニスタンでのチェイニー米副大統領を狙ったテロ発生
や同日発表された1月の耐久財受注が事前予想より大幅に落ち込んだことなどの
要因もあったが、中国株の急落が売りを加速させたことはまちがいない。
中国経済のグローバルな影響力をまざまざと示したという意味でひとつの歴史的事件
といえる。

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★ 人民銀行、預金準備率を再引き上げ
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 中国が再び銀行貸出の抑制に動き出した。
人民銀行は16日、民間銀行が人民銀行に預託する預金準備率を25日より0.5%
引き上げると発表した。
引き上げは1月15日に続き今年二回目。これにより預金準備率は大銀行が10%、
その他の銀行は10.5%となる。
昨年1775億ドルに達した貿易黒字で市場に大量の資金が流入し、インフレや
不動産、株式バブル、債務危機発生などの懸念が出ていることが背景にある。
人民銀行が準備率引き上げを発表したタイミングについて、現金授受が盛んになる
旧正月での銀行預金の増加を見込んだためとの指摘もある。また人民銀行は今後、
準備率を四半期毎に50ベーシスポイント引き上げると推測するエコノミストもいる。
人民銀行も国際収支不均衡問題、特に貿易収支黒字による過剰流動性に対し
懸念を示していると報じられ、引き締め政策は当面、不変とみられる。

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★ 固定資産投資、引き続き高水準の予想
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 26日付中国メデイア、経済参考報によれば、中国国家発展改革委員会は
2007年の同国固定資産投資が06年の24%増から22%増に鈍化する可能性が
高いと予想している。うち、都市部の固定資産投資については、06年の24.5%増
から24%増にやや減速するとしている。
中国政府による設備投資抑制策が引き続き地方政府や企業による投資の頭を
抑えるものの、投資急減にはつながっていないとしている。

 なお、2006年の全社会固定資産投資額は前年比24.0%増の10兆9870億元
であった。国家統計局が前月発表している。
都市部で24.5%増の9兆3472億元と伸び率は前年比2.7ポイントの下落であった。

参考資料:
16日付ビジネス・ウイーク、ザ・タイムス、26日付ロイター、27日付フィナンシャル・タイムズ、
WSジャーナルほか。

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★ 台湾 次期総統選、蘇行政院長も立候補宣言
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 台湾の蘇貞昌行政院長(首相)は25日、2008年の総統選挙に向け立候補を
表明した。
テレビ放映で「信頼できる、高潔な政治家」の必要性を訴えた同氏は、総統選に出馬
するため民主進歩党(与党)の公認候補を決める予備選に立候補すると宣言した。
同氏は台北県長、総統府秘書長などを歴任した後、約1年前に行政院長に就任している。
 民進党は3月5―9日に予備選の出馬を受け付け、党員投票などを経て5月30日に
公認候補を発表する。すでに謝長廷・前行政院長、游錫コン民進党主席が立候補を
表明しており、今般の蘇行政院長の立候補宣言により民進党内では3氏が争う形になる。
また、野党からは国民党の馬英九前主席がすでに立候補を表明している。
台湾政局は次期総統選挙(2008年3月)に向け盛り上がりをみせている。

参考資料:25日付ロイターほか

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★ 韓国 韓国と北朝鮮、南北閣僚級会談の再開に合意
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 韓国と北朝鮮は15日、南北閣僚級会談の再開に合意した。
会談は今月27日から来月2日まで4日間、北朝鮮・平壌で開かれ、食糧支援や南北間の
政治的和解などについて話し合われるとみられる。
閣僚級会談は2000年の南北首脳会談以来、19回開催されたが、昨年7月の北朝鮮に
よるミサイル発射以後は停止されていた。南北は同日、共同発表文で「南北共同宣言
(2000年6月15日)の基本精神に従い、南北関係を発展させていくという双方の意思を
確認した」と明らかにしている。
韓国統一省によれば、閣僚級会談の再開は先の6カ国協議開催中に韓国側が北朝鮮に
提案し、北朝鮮側が同意していた。
また韓国聯合ニュース(電子版)によれば、韓国政府は26日、先の6者協議で合意した
北朝鮮向け重油5万トンの支援にかかる費用を南北協力基金から拠出する方針を固めた。
輸送費を含め約200億ウォンがかかる見通しとしている。また政府は閣僚級会談とは別に
6カ国協議合意文で30日以内に開始するとされた経済・エネルギー分野の作業部会
(議長国・韓国)を早ければ3月上旬に国内で開催する方針を表明している。
韓国の北朝鮮向け支援が本格化してきた。

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★ 盧大統領、離党を表明、政界再編加速
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 盧武鉉大統領は22日、大量離党が続く与党、ウリ党からから党内紛争を回避するため
自らも離党すると表明した。同大統領が与党幹部を招待して主催した夕食会の席上、発表した。
韓国では任期の終わりに大統領が与党から離脱することが一般的になっている。
これにより慮武鉉大統領のレームダック化は決定的となり、ウリ党としては大統領との関係を絶ち、
新たな戦略で12月の大統領選に臨むことになった。
同大統領は5年前、既存勢力とのしがらみをもたない一匹狼として圧倒的勝利を収めて当選した。
しかし、与党ウリ党議員は最近、支持率が20%台に下落した同大統領を「インフルエンザに
罹った鶏」と呼んで、離党を促していたと地場メデイアは報じていた。
また、韓国初の女性首相として昨年4月に就任した韓明淑(ハン・ミョンスク)首相も同時に
辞任を表明した。
同大統領は最近、北朝鮮核問題に関する6者協議で外交的成果を挙げたが、それだけでは
人気回復に繋がっていない。野党、ハンナラ党は、今回の離党宣言を偽装離婚と呼んでいるが、
ウリ党としては不人気な大統領と決別し、今春に予想される左派勢力を結集した新党立ち上げに
求心力を高める意図があるとみられる。韓国政局の再編に向けた動きが加速している。

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★ 米韓政府、戦時作戦統制権の移管に合意
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 米韓両政府は23日、在韓米軍司令官が持つ韓国軍に対する戦時の作戦統制権を
2012年4月から韓国側に移管することで合意した。訪米中の韓国の金章洙(キム・ジャンス)
国防相とゲーツ米国防長官が合意した共同声明によれば、今年7月から移管手続きを開始し、
12年3月に移管を完了、同年4月17日に米韓連合司令部は解体される。
なお、平時の作戦統制権はすでに1994年に韓国軍に移管されている。
 盧武鉉政権は、「国防の自主化」を掲げ戦時作戦統制権の早期返還を要求してきた。
イラク戦争を抱えて世界的な米軍再編を進める米側も、在韓米軍の負担軽減とこれによる
米軍の戦略的展開が可能になるとして返還に同意し、むしろ韓国が主張する2012年より
早い2009年の返還を主張していた。他方、韓国内には早期返還は米韓同盟の弱体化を
招くとする軍部、保守派などの反対勢力があり、今般、米側が譲歩し合意に至ったとみられる。
在韓米軍は現在、29,500人とブッシュ大統領が就任した当時の4万人から大幅に削減されている。
2008年にはさらに24,500人に削減される予定。
 戦時作戦統制権の移管完了までには5年の日時があり、この間、韓国は軍事力強化を
進めるとみられるが、北朝鮮に誤ったメッセージを伝えないことが肝要であろう。盧武鉉政権は
宥和政策による北朝鮮の脅威の緩和に努める一方、国家主権を前面に出して米側に指揮権の
返還を迫った。この間、北朝鮮は核とミサイル開発にまい進し、一定の成果を挙げている。
北朝鮮の脅威は強まりこそすれ、弱まってはいない。
その意味で韓国国内の早期返還反対論には合理的な根拠がある。
今回の合意とは別に、米韓両政府は引き続き両国の緊密な軍事関係を維持していく必要があろう

参考資料:15日付IHT、22日付フィンナンシャル・タイムズ、IHT、23日付WSジャーナル、
25日付フィナンシャル・タイムズほか。

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★ 北朝鮮 金正日総書記の65才誕生日を祝う北朝鮮
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 北朝鮮は16日、例年のとおり大行進、個人礼賛、反米宣伝そして金正日花(後注)で
金正日総書記の65才の誕生日を祝った。誕生日の前日には慶祝中央報告大会が開かれ、
朝鮮労働党秘書が「金正日同志はわが党と軍隊、人民のあらゆる勝利と光栄の象徴だ」と
礼賛、朝鮮労働党機関紙、労働新聞も16日付の社説で、金正日同志は国と民族の運命
であり、不敗性と尊厳の象徴だと強調した。
65才という節目の誕生日に旧正月の連休、昨年の核ならびにミサイル実験の成功、最近に
おける6者協議での外交的成果などの要因が加わり、慶祝ムードは例年になく盛り上がった。
 誕生祝は北朝鮮の重要行事の一つで、政府は食糧放出などで市民の士気を高める催しも行う。
だが、今年は核実験に対する国連制裁決議の実行や米金融制裁の影響もあり、こうした人気
取り政策が実行できたかどうか危ぶむ見方もある。
他方、もうひとつ注目されている話題が、後継者問題である。一部のメデイアは最近、金総書記が
世襲制をあきらめ、息子を後継者に指名することを断念し、集団指導体制に移行することを
真剣に検討していていると伝えている。真偽のほどは不明だが、長男の金正男がマカオや北京に
出没するなど自由気侭な生活ぶりを天下にさらけ出している。他の後継候補の動向はあまり
伝えられないが、十分ありうる観測であろう。
 北朝鮮は春に向け祝賀が続く。4月15日は金日成(キム・イルソン)主席の95回目にあたる
誕生日、4月25日は北朝鮮軍創建75周年日になる。こうした記念行事が誕生祝のムードは
さらに高めている。
 
(注)金正日花(きむじょんいるばな、きむじょんいるふぁ)は、ウイキペデイアによれば、金正日
総書記のため日本の静岡県掛川市の農家が1980年代に品種改良して誕生させた花。
ベゴニアの一種である。
北朝鮮では金正日を象徴する花として知られテレビなどでもしばしば登場する。
米国ベゴニア協会が2004年、ベゴニア科の新品種として認定したと言われる。

16日付ガーデイアン、タイムほか。

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★ インドネシア 高成長が続くインドネシア経済
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 インドネシア中央統計庁によれば、第四四半期のインドネシア経済は好調な個人消費と
輸出、企業投資に支えられ、前年同期比6.1%増と2年ぶりの高成長を記録した。
 スリ・ムルヤニ財務相は先月、2006年の経済成長率を5.5─5.6%、第四四半期は
前年比で6%超になるとの見通しを示しており、ほぼ予想通りの結果となった。また同相は、
今年のインフレ率は6%前後になるだろうと述べた。
 2007年の経済成長については、カラ副首相が別途27日、今年の成長率が政府目標の
6.3%を超えて7%台に達すると表明した。大方のエコノミストは6%程度を予想しているが、
同副首相は、津波被害の大きかったアチェ州での分離運動の解決、イスラム過激派テロの後退、
インフラ建設の加速などの要因が経済成長を押し上げるとして、今年の成長率は6%を越え
7%台になる可能性は十分あるとした。
カラ副首相の発言は希望的観測を含んでいるといえようが、前向きな要因があることは同氏の
指摘した通りである。ユドヨノ政権の進める経済改革の動向にも注目したい。

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★ フィリピン フィリピン経済、インフラ支出の拡大とIT産業が牽引
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 アロヨ大統領は20日、道路、橋梁、港湾その他のインフラ建設に約1兆ペソ(208億ドル)を
向こう4年間にわたり支出する計画を発表した。フィリピン経済は近年、4%から6%の成長率で
推移し昨年は5.4%の成長率を達成したが、政府はこれを7%から8%に引き上げ、150万人の
雇用を創造する計画としている。今般発表したインフラ支出計画により、フィリピン経済は大統領の
任期が終わる2010年まで年平均9%の成長率を達成するとしている。
アロヨ大統領は新増税政策により政府の財政状況が改善し、財政赤字が縮小するだけでなく、
公共支出と社会福祉関連の支出の拡大が可能になったとしている。
ただし、アナリストは、この政府目標はあまりにも野心的とみている。
 政府計画は、成長率を07年が7%、08年が8%、09年が9%とし、これを7−8−9戦略と
呼んでいる。インフラ支出は2007年から2009年にかけて1370億ペソから2500億ペソへと
ほぼ倍増する計画である。一方、財政赤字は2005年の1468億ペソから2006年は622億ペソ
へと激減し、来年にはゼロになる予想である。
 他方、フィリピン経済界は今年の経済環境に楽観的見通しを持ち、特に情報通信(IT)関係
支出の増大を見込んでいると報じられている。フィリピンの調査会社、IDCによれば、国内企業の
7割近くが今後の景気動向に楽観的で、特にIT産業の導入基盤が整いつつあり、ハードとソフトの
双方で投資が活発化すると見ている。2007年のIT産業の伸び率は10%以上とし、うち、
ハードウエアが7割近くを占めると予想している。
ただし近年、IT関係の専門技術者の近隣諸国への流出が進行しフィリピン国内での人材不足の
発生が懸念され、この流れを止める政策対応を求める声も上がっている。
また、フィリピンはビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)の目的地として名高いが、業界は
フィリピンを単なる「コスト削減」目的のアウトソーシングでなく、「高品質サービス生産」の目的地と
するよう呼びかけている。

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★ タイ タイ南部で爆弾テロ続く
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 イスラム系住民が多数を占めるタイ南部で過激派の犯行とみられるテロが続いている。
18日から19日にかけて南部のヤラー県やナラティワート県、パタニ県などでホテルやカラオケ店、
給油所、さらには学校などで爆発騒ぎが発生した。少なくとも28ヶ所で爆発があり、8名が
死亡し50名が負傷した。
タイ南部では2004年以来、イスラム過激派によるとみられるテロ活動で2000人以上の
犠牲者が出ている。こうした一連の暴力行為は市民の間に分裂と恐怖を生み出すことを
狙っている、と軍関係者は語る。暫定政府はタクシン政権の強硬路線を修正し対話による
解決を呼びかけているが、過激派の活動は止まらない。昨年12月にバンコクと近郊で連続
爆弾事件が発生した際、国軍は南部過激派の犯行ではないとし、前政権支持派、特に
警察の関与を示唆していた。だが、今回の爆弾テロは南部過激派の勢力が衰えていないことを
示したと考えられる。
最近では、テロ活動の首都圏への拡大が懸念されている。旧正月前夜、バンコクで8件の
爆弾事件が発生した。南部過激派との関連は確認されていないが、国軍司令官は首都圏での
襲撃の可能性を指摘して警告している。
国軍によれば、過激派は首都所在の大学に過激派分子を送り込み、攻撃の拠点として
育成しているという。前政権と同様、軍事政権もイスラム過激派問題への対応に迫られている。

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★ インド 当局、インフレ対策を強化
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 インドのインフレが一段と鮮明になっている。卸売物価の上昇率は1月27日時点で
年率6.6%、2月3日時点で同6.73%と上昇し、いずれもインド準備銀行(中銀)が
上限目標とする5.5%を大幅に上回って推移している。また、食料品価格も前月末は
前年同月末の7.6%から10%の伸び率へと上昇し、貧困層を直撃している。このため
準備銀行はすでに銀行の預金準備率の引き上げを数度実施し、最近では2月13日に
5.5%から6%へと引き上げている。こうした状況からインド政府は15日、ガソリンの
国内販売価格の引き下げを発表している。ただし、長期的見地から食料品価格を
引き下げるには、道路や電力事情の改善が必要と指摘され、また、ウオールマートのような
外資の小売部門への進出にも期待がかかっている。当面の政府目標としては、今年も9%を
超える成長が見込まれる経済の過熱防止とインフレの抑制がある。
2月28日に成立が予定されている予算案には関税引き下げなどの措置が盛り込まれると
される。この間、準備銀行の金融引き締め策は、引き続き強化されると予想される。

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★ 1兆ドルの規模に達するインド経済
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 インド準備銀行(中銀)副総裁は、インド経済は2007年3月に終わる財政年度に9%を
超える成長を遂げ、次の財政年度には実質国内総生産(GDP)は1兆ドルに達するだろうと語った。
アジア第四位の経済規模を誇るインド経済は過去3年間、年平均8%を超える成長を続け、
今年3月に終わる財政年度の成長率は9.2%に達すると予想されている。
これはほぼ過去20年間で最高の水準である。
また、これとは別にIMF関係者は、中国に次いで世界第2位の高成長率を遂げるインドが
今年は韓国を抜き、日本・中国に次ぐアジア3位の経済大国になるとの見通しを明らかにした。
同関係者は、インドの2006財政年度(2006.4−2007.3)経済成長率を8.9%と
予想した上で、GDP(国内総生産)が8400億ドルに達するとし、韓国のGDP予想値
(8269億ドル)を上回ると予想している。

参考資料:
15日付エコノミスト、16日付フィナンシャル・タイムズ、19日付IHT、20日付フィナンシャル・タイムズ、
22日付タイム、23日付ビジネス・ウイーク、25日付IHT、27日付フィナンシャル・タイムズほか。

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     <主要紙の社説・論説から>
           チェイニー米副大統領のアジアの旅
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 チェイニー米副大統領は20日から23日にかけてアジアにおける同盟国、日本と豪州を
駆け足でまわり、その後、パキスタンとアフガニスタンを電撃的に訪問した。
日本では同副大統領の訪日に先立ち久間防衛庁長官が、米国のイラク戦争を過ち、
と表現して日米間に物議を醸す出来事が起き、豪州ではイラク戦争に反対する市民が
「チェイニーを鎖でつなげ! (チェーン・アップ、チェイニー)」と叫んで反戦デモを行うなど、同盟国
訪問といえども波乱含みの動きがみられた。
まず以下に、同副大統領の日本と豪州での発言をみてみよう。
イラク関連:イラク戦争は(米国にとり)「名誉ある終焉」を実現すると日本政府に明言し、
米国が今、使命を果たさずにイラクから撤退すれば、敵は追撃してくると説明、イラク戦争の
仕掛け人としての同氏の考えを明確にした。米政府はすでに1万2000人の兵力増派を
決定しているが、日本政府としてもクエートからの物流支援の期限延長に関して決断を迫られ、
参院選挙を抱える安倍政権として難問題のひとつとなった。
北朝鮮関連:日本政府に対して日本は北朝鮮核問題6者協議の重要メンバーであり、
同協議で孤立することはないと確約。これは拉致問題を抱える日本を孤立させないとする
米政府の意志を明確にした発言といえる。
その一方で、チェイニー副大統領は先般の6者協議で合意成立に果たした中国の役割を賞賛し、
北朝鮮が核施設の無能力化を約したことを、核不拡散に向けた第一歩と評価。
この発言はタカ派の代表である同副大統領による今回の合意に対する初めての肯定的評価
として注目された。ただし、北朝鮮による核とミサイル実験、同技術の拡散疑惑、人権問題
などを挙げ、北朝鮮政府として未だなすべきことが多いとも指摘した。
中国関連:中国については先月、中国が衛星基地破壊のミサイル発射実験を行ったことに
関連して、中国が着実に軍事力を強化していることに警戒感を示し、中国政府が唱える
「平和的台頭」の理念と一致しない、非建設的な動きと批判。
一部アナリストは、こうした同副大統領の対中批判的言動はラムズフェルド国防長官が閣外に
去ったため、その空白を副大統領が自ら埋めようとする努力を表すとの見方を示している。
同時に、同じく中国の不透明な軍事力増強に警戒する日本政府に同調する姿勢を示したともいえよう。
20日付ワシントン・ポストは、「ブッシュ政権第二期で影響力が低下するチェイニー副大統領」と
題する記事で、3年前には国務省を差しおいて北朝鮮交渉に介入し、一切の妥協を排した
チェイニー副大統領が、今回の交渉では距離をおいて、同副大統領とその側近が無謀と呼び、
とうてい受け入れられないとする合意の成立を黙認したと伝えている。
そして、こうした動きはチェイニー副大統領のワシントン政局における地位の変化を意味し、
同氏とブッシュ大統領の仲には変化はない(今でも週二回ランチを共にして情報交換。
ただし、内容は厳秘で外部からはうかがい知れない)としながらも、政権内部に政策の見直しが
進行していると指摘し、ワシントン・ポストは、こうした動きを新たなプラグマテイズムと呼び、
新プラグマテイズムは、北朝鮮問題の他、中東政策、温暖化、所得格差など広範な内外政策に
及んでいるとみている。また、同紙はチェイニー氏の地位低下の主因としてイラク政策の失敗、
議会における民主党の影響力増大、そして同氏個人の問題として側近中の側近、
元ルイス・リビー首席補佐官が偽証罪で辞任に追い込まれた事件をあげている。
他方、チェイニー副大統領の今回のパキスタン、アフガン訪問は唐突に見えるが、事前に周到に
計画されていたと26日付IHTは報じている。近年、アフガン内とアフガン・パキスタン国境沿いでの
タリバン勢力の復活は著しく、駐在NATO軍との間にしばしば激戦が展開されている。
米国がイラクにのめり込んでいる間、オサマ・ビン・ラデイン率いるアルカイダとタリバン勢力はアフガン
内で着実に勢力を回復したとされる。今回のチェイニーのパキスタン訪問はアルカイダ弾圧のための
断固たる対応をムシャラフ政権に求めるためであったことは明白とフィナンシャル・タイムズは報じ、
これは必要な要求であると評している。チェイニー副大統領は民主党が支配する米議会は
パキスタンのテロ対応が現状のように生ぬるいままであれば、援助を打ち切るだろうと脅迫したと
報じられている。チェイニーの今回の使命は民主党の意を体していたようでもある。
先頃の北朝鮮6者協議の合意はライス国務長官が主導したとされるが、国務省の復権はこうした
チェイニー氏の影響力低下が背景にあるといえよう。
最近の世論調査では、同副大統領の支持率は40%を切っていると報じられている。
今回のチェイニー・アジアの旅は米国内での同氏の政治基盤の失墜を外交努力で回復しようとする
思惑と米国内政治の権力シフトをアジアにおける同盟関係に波及させまいとする意図があったと
思われる。ネオコンから新プラグマテイズムへ、という米政局の流れが、チェイニー・アジアの旅に
透けて見えてくる。

§ § § § § § § § § § 
(主要トピックス)

2月16日 中国・李外相、来日。安倍首相らと会談。
       中国・人民銀行、預金準備率引き上げを発表。今年二回目。
   17日 北朝鮮・金総書記、65才誕生日。祝典で核保有大国を強調。  
   18日 タイ南部でイスラム過激派の犯行とみられる連続爆弾事件。
       中国、台湾、春節。
   20日 チェイニー米副大統領、来日。安倍首相らと会談。
   21日 日銀、無担保コール翌日物金利を25BP引き上げ、0.5%へ。
       タイ・ソムキット副首相、辞任。
   22日 韓国・慮武鉉大統領、与党・ウリ党から離党を表明。
   23日 チェイニー米副大統領、豪州訪問。ハワード首相と会談。
   24日 米韓政府、朝鮮半島有事の戦時作戦統制権を2012年4月に韓国軍に移管で合意。
   25日 台湾・蘇貞昌行政院長、民進党(与党)の総統候補予備選に立候補を表明。
   27日 韓国、北朝鮮政府による南北閣僚級会談、開始。
   28日 上海株価急落により世界同時株安。   

以  上

主要資料は以下の通りで、原則、電子版を使用しています。(カッコ内は文中での略称)
THE WALL STREET JOURNAL(WSジャーナル)THE FINANCIAL TIMES(フィナンシャル・タイムズ)THE NEWYORK TIMES(NYタイムズ)THE LOS ANGELES TIMES (LAタイムズ)
THE WASHINGTON POST(ワシントン・ポスト)INTERNATIONAL HERLD TRIBUNE
(インターナショナル・ヘラルド・トリビューン)GUARDIAN(ガーデイアン)BUSINESSWEEK
(ビジネス・ウイーク)TIME (タイム)THE ECONOMIST (エコノミスト) REUTER(ロイター)など。
なお、各国統計数値は日経、産経などの一部本邦紙資料を利用。

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バベルプレス
The LEGAL.COMM編集部

世界各地から異常気象のニュースがどんどん届いています。サハリンからも、中国からも、
今まで無視し続けてきたような米国からも…。
4月上旬の陽気などと浮かれてはおれない今日この頃です。

The LEGAL.COMM Webメルマガ「激動の東アジアニュース分析」第3号をお届けいたします。

 今回は中国を中心にお送りします。長文になりますので割愛した記事もあります。

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割愛させていただきました記事タイトルは以下の通りです。

☆ 外貨準備増加で過剰流動性対策に追われる中国人民銀行
☆ 政府、外貨準備の戦略的活用の検討を開始

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「激動の東アジアニュース分析」(2月号前編)
≪中国≫
★☆ 2006年の国内総生産、4年連続で2ケタ台成長率を記録 ☆★

 中国国家統計局は25日、2006年の国内総生産(GDP)の実質成長率が10.7%になったと
発表した。これに先立ち中国国家発展改革委員会(NDRC)は12日、暫定集計として2006年の
GDP成長率を10.5%としていた。
 
 今回の国家統計局の発表は、これを上方修正した。この結果、中国は4年連続で2ケタ台の
成長率を記録するとともにGDP総額が20兆9407億元(約314兆円)に達し、
ドルベースで昨年同様、米日独に次いで世界4位となった。
 2006年の経済成長は依然として輸出と投資が牽引しており、国内需要主導の経済成長への
転換に課題を残した。
 
 2007年については、多くのエコノミストが予想を上方修正し、インフレ昂進と固定資産投資の増加、
当局による経済過熱対策の継続を指摘する。
インフレは消費者物価指数が昨年12月に前年同月比2.8%上昇し、アナリスト予想の1.9%を
上回っている。国家統計局によれば、2006年通年のインフレ率は1.5%の上昇とし、これは
世界的な穀物価格の値上がりによるためで、中国国内での供給不足によるものではないと説明している。

 2007年のGDP成長率については、国家統計局は具体的数値を公表していないが、
中国人民銀行が別途、21日に2007年のGDP成長率目標を8%前後とする、と発表している。
この目標値は3月初旬開催の全国人民代表大会での政府目標とされているが、実際には
今年の成長率も10%前後に達すると予想するエコノミストが多い。
中国政府としては低めの目標値を掲げ、経済過熱の抑制を狙っているとみられる。

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★☆ 不動産譲渡益に課税 ☆★

 国家税務総局は17日、不動産プロジェクトから得た利益(不動産譲渡益)に対し2月1日より}30%から60%の税金を課すと発表した。税率は不動産開発業者が200%以上の譲渡益を上げた場合は
60%、譲渡益が50%の場合は30%としている。  
 
 当局は課税目的を税収増にあると説明しているが、過熱する不動産投資の冷却化が真の
狙いとみられる。政府は、住宅価格の高騰が一般市民の住宅保有を妨げ、価格下落の際に
銀行に不良債権を発生させることなど不動産ブームによる経済の過熱を懸念している。
今般の措置はこうした政府の懸念を反映したものといえよう。
 
 不動産譲渡益課税はすでに1993年に導入されていた。しかし当時、譲渡益の算定基準が
明確でなかったため地方税務当局が徴税に動けず事実上放棄されてきた。
 
 今回は税務総局が徴収を徹底するよう文書で通知し、譲渡益の内容についても明確にした。
それによると、土地の使用権、建造物やその付属物件の譲渡で得た収入から、使用権の取得や
開発・建設費用などを控除した金額を「増値(付加価値)額」と規定し、譲渡が完了
してなくても(1)建築面積の85%が譲渡済み(2)販売許可取得から3年経過した場合などは
強制的に課税するとされる。なお、一般向け住宅は課税されない。
 
 今回の措置による影響のひとつとして、不動産業者が低コスト住宅の建設に乗り出す可能性が
指摘されている。これは中央政府が長年目標としてきた小規模、低コストの住宅建設の
推進に合致する。その一方、本措置は内外投資家にとり不動産投資の旨味を殺ぐとともに
不動産業者の収益悪化につながるとして、上海株式市場で不動産関連株価は17日、
10%近く落ち込むなど関連銘柄の株価への影響も出始めている。

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★☆ 外貨準備増加で過剰流動性対策に追われる人民銀行 ☆★

 人民銀行によれば、中国の外貨準備は2006年12月末に貿易黒字の拡大と中国向け
海外直接投資の回復などによりに前年末比30.2%増の1兆663億4400万ドルとなった。
2006年通年の増加額は2473億ドルで前年の2089億ドルより増加した。
ちなみに、日本は2006年末で8953億ドルと世界第二位。

 中国商務省の発表によれば、2006年の中国向け海外直接投資は銀行、保険、証券の
金融部門を除くベースで前年比4.47%増の630.2億ドルとなり、2005年の落ち込みから回復した。
ただし、金融部門を含めると694.7億ドルで前年比4.06%減となる。
また、昨年の貿易黒字は1775億ドルと、これまでの最高をまた更新した。

外貨準備の増加分は、人民元相場の上昇を避けるため人民銀行が買い上げる。
このため市場に人民元が放出され、通貨供給が増加する。これが国内市場に過剰流動性を
生み出しインフレ圧力になる。
そこで人民銀行としては、この過剰流動性を今度は市中から吸い上げる必要に迫られる。
目下、人民銀行はこの流動性吸収に全力を挙げている。

過剰流動性の吸収には二つの方式が考えられる。
銀行の預金準備率引き上げ債券や手形の発行とである。

預金準備率については今月5日、0.5%引き上げ、9.5%にしている。
この半年間で連続4回目の引き上げである。

また本邦紙によれば、人民銀行は16日の公開市場操作(オペ)で1回の発行額として過去
最大規模である2100億元の人民銀行手形を発行した。
今回発行した手形は1年物で利率は2.7961%。人民銀行は年明け以降、すでに4回の
手形を発行し合計4600億元の資金を吸収した。

なお、インフレ対策として金利引き上げについても人民銀行は昨年、一年物基準金利を0.27%
引き上げて2.52%とした。
銀行の貸出金利は現在、一年物で6.12%と依然として低水準にあるが、人民銀行は更なる
海外からの資金流入を恐れて金利引き上げができない状況にある。

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★☆ 政府、外貨準備の戦略的活用の検討を開始 ☆★

  中国は1月19日から20日にかけて共産党・政府合同で全国金融工作会議を開催した。
同会議は4年に一度開催され、金融政策の大綱を決定する。

温家宝首相は同会議で金融機関の経営体制や国際収支の不均衡拡大などでリスクを依然として
抱えていると指摘し、今後の課題として人民元相場改革や農業銀行の再編問題を含む国有銀行
改革の推進を強調した。

この会議で最も注目されたのが、温首相が外貨準備の管理を強化し、積極的な活用方法を
検討する方針を示したことである。
これは1兆ドルを超える巨額の外貨準備を国営の資産運用会社にその大半を移転させる計画で、
受け皿は中国銀行など大手商業銀行の国有持ち株会社である「中央匯金(わいきん)投資」と
報じられている。
中国は外貨準備の7、8割程度を米国債などの米ドル建て資産で保有しているとみられ、政府は
こうしたドル建て資産の目減りの防止と運用効率の向上、さらには主力国有企業の海外進出や
天然資源の確保などの戦略投資に活用することを狙っていると思われる。今後、石油・天然ガス
などの資源や外国企業の株式などにも投資を拡大し、そのための新体制の整備に努めるとみられている。

外貨準備の新投資戦略では、中国政府はこれまでの低リスク・低利回りの資産運用から高リスク・
高利回りの資産運用へ軸足を移すと理解される。
あるエコノミストは、中国は輸入資金として3600億ドルを準備しておけば十分と試算している。
つまり、現在の外貨準備の約3分の1を安定運用し、残りは自由に運用できるという試算である。

問題となるのは、そうした巨額の資金運用を担当する投資機関である。中国には2000億ドル
以上の資産を運用する能力がないとの指摘があり、中国政府は有能なエクイテイ・マネジャーを
外から雇用する必要が出てくると思われる。だが、こうした人材は現在、世界的に枯渇しており、
新投資戦略推進上の重要な問題のひとつとなる。

今般の中国政府の動きは今後、米ドル相場など世界の金融・商品市場に大きな影響を及ぼす
可能性があり十分注視していく必要がある。


参考資料:1月12日付ロイター、フィナンシャル・タイムズ、15日付IHT、フィナンシャル・タイムズ、
16日付ビジネス・ウイーク、フィナンシャル・タイムズ、18日付WSジャーナル、19日付タイム、
WSジャーナル、フィナンシャル・タイムズ、ワシントン・ポスト、20日付ザ・タイム、WSジャーナル、
21日付IHT、フィナンシャル・タイムズ、23日付ビジネス・ウイーク、フィナンシャル・タイムズ、
ガーデイアン、WSジャーナル、24日付WSジャーナル、25日付WSジャーナル、
26日付WSジャーナル、ビジネス・ウイークほか。

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ここでは、最近取り上げた「東アジア関連ニュース分析」をご覧に入れます。
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 <中国>
 ☆ 中国政府、初めて資金洗浄(マネーロンダリング)法を制定
 中国当局は金融犯罪の取り締まり強化に動いている。11月1日付フィナンシャル・タイムズは10月31日、中国で始めて資金洗浄(マネーロンダリング)法が議会を通過したと新華社通信が報じたと伝える。同法案は来年1月に発効の予定。中国の現行刑法は資金洗浄を麻薬取引や組織犯罪、密輸と関連する犯罪と定義しているが、新法案は主に金融犯罪として詳細を定めた。これには賄賂の授受や金融詐欺などが含まれ、問題のある政府や企業関係者も監視の対象になる。新華社は、「新法案は金融機関および特定の非金融機関に対し、顧客の身元情報と取引記録を保管し、大規模な疑わしい取引を報告するよう規定している」と伝えている。
 実施は人民銀行の支店が疑わしい資金取引を調査し、大掛かりな取引については他の関係機関と協力して行うとされる。新法案の制定と合わせ議会は、監督当局が非金融機関や個人を調査できるよう銀行監督法を改定し、来年1月1日より実施する。
 今般の中国政府の動きと北朝鮮の資金洗浄取引の取締りとの関係は不明だが、それと関連があることは十分推察できる。また、中国国内でも香港を含む国内で地下銀行組織が活動し、資金洗浄が広がっているといわれている。当局がこうした違法金融取引の取り締まり強化に動き始めたといえる。
 米国務省は今年の報告書で中国の銀行犯罪規制が甘く、この間隙を縫って国内外の犯罪組織が暗躍していると指摘、IMFも中国における資金洗浄は年間で総額240億ドル程度に達していると推定している。

 <韓国>
 ☆ 韓国の経済近況:インフレ懸念後退、輸出好調、中銀も楽観的成長見通し
 国家統計局によれば、10月のコア・インフレ率は、消費者物価指数は前年比2.1%上昇したが前月比では0.5%低下した。
これは原油、食料品価格の低下を反映したもの。韓国銀行はインフレ懸念の後退により11月9日に予定されている政策委員会合では翌日物コール・レートを現行の4.5%に据え置くとエコノミストは予想している。他方、10月の輸出は前年比11.5%増の282.8億ドル、輸入は同13.6%増の257.4億ドル(いずれも速報値)となり、貿易黒字は25.4億ドルと9月の19億ドルより拡大した。輸出の増加は対米よりも対アジア、特に中国向けの好調によるところが大きい。今後の成長見通しについて韓国銀行の李成太(イ・ソンテ)総裁は2日、国内景気の減速や北朝鮮の核問題などの不安材料により短期的には景気下降リスクが高まったものの、中長期的には年率5%前後の堅調な成長が続くとの見通しを示した。韓国経済は2000年から2005年にかけ年率平均5.1%の成長率というかなり高水準の成長率を記録しており、中長期的にはこれと同水準の成長を維持できるとした。その理由として、金融産業の健全性と安全性が画期的に向上し、北朝鮮の核実験にも株価、金利、為替相場は短期間で安定を取り戻したこと、韓国企業もこれまでの収益改善と安定経営で十分な投資余力を確保し、現金保有比率は向上(1997年末の6.4%から昨年末は10.0%に上昇)し、負債比率も世界主要企業と比べても低水準にあることを挙げた。ただし、長期的な課題として部門間不均衡の深刻化、労働市場の硬直性などを挙げたが、韓国経済の将来は依然として明るいとしている。

 ☆ 中銀、政策金利を据え置き
 韓国銀行は9日、月例金融政策委員会で政策金利である翌日物金利の目標水準を予想通り現行の4.5%に据え置くと発表した。韓銀は2005年10月から今年8月までの間に5回金利を引き上げたが、9月からは3ヶ月連続で据え置いた。ただし、李総裁は住宅価格の高騰に「大いなる」懸念を表明し、委員会では不動産市場の動向について幅広く議論したと述べている。また、同総裁は10月の住宅価格が前年同月比13.6%も上昇したことについては具体的コメントを避けた。政府は過熱する不動産市場の沈静化のため中銀に対し金利引き上げ圧力をかけているとの報道もあり、次回金融政策委員会の動きが注目される。

 <インドネシア>
 ☆ インドネシア政府、外資誘致に奔走
 インドネシア政府は外資誘致に本腰を入れ、実行に移し始めた。フィナンシャル・タイムズによれば、インドネシア政府は景気刺激策のため総額165億ドルに達する110件のインフラ計画に外資を誘致すべく、3日間にわたるフォーラムをジャカルタで開催した。政府はフォラムに出席する800名の投資家に誘致を説得できればと期待している。インドネシアでは、既得権益層からの抵抗、腐敗、外資に厳しい労働法や税法などが誘致の障害になっている。政府は昨年も同様の会議を開催し、そこで90件以上の案件を紹介したが、実現にこぎつけたのは10数件にもみたない結果となった。今年は新たに3つの柱を新機軸として打ち出している。第一は、投資促進規則の制定である。これには政府と投資家とのリスク・シェアリング計画が含まれている。政府は今年から来年にかけてインフラ・土地手当て資金として総額3兆ルピア(3億3150万ドル)を準備している。第二に450億ドルのモデル・プロジェクトを設定した。内容は給水、フェリー、港湾、有料道路、電信電話、発電などのプロジェクトである。第三の新機軸は、会議中毎日、各担当大臣が出席する相談室を設置し、投資家の質問に自在に対応できる体制にしたことである。 こうした政府の努力は好評を博しているようである。もともとユドヨノ政権はインフラ整備を政策綱領に掲げていたが、その実行が遅れて失望を呼んでいた。そのため今年に入り外資の流入は激減し、1―9月で42.9億ドルと昨年同期比44%に落ち込んでいた。ただし、政府は2009年までに7.6%の成長率を達成するため、少なくとも650億ドルの外資を誘致する必要があると見積もっている。

 ☆ インドネシア中銀、政策金利引下げを継続
 インドネシア中央銀行は7日、政策金利の誘導目標(中銀短期証券1カ月物の利回り)を50ベーシスポイント引き下げて年10.25%とした。利下げは5カ月連続で今年5月から6回目で下げ幅は2.5%になる。インドネシア中央統計局が1日、10月の消費者物価指数が前年同月比6.29%と9月の同14.55%から大幅に鈍化したと発表し、中銀の金利引下げは広く予想されていた。エコノミストは、中銀は12月にさらに50ベーシスポイント引き下げ、年内に9%台にまで引き下げると予想している。中銀も具体的な見通しは示さないものの、その旨を言明している。また、来年の金融政策について中銀は、「より慎重かつ注意深く」と形容し、さらなる金利引下げの可能性を示唆している。こうした今後の利下げを見込んで、ジャカルタ総合株価指数は8日、1654.15ポイントと過去最高を更新した。また、国内投資や個人消費を浮揚させる効果も期待されている。インドネシアの今年度経済成長率は5.8%と予想されているが、失業率の上昇に歯止めをかけ新規雇用を創出するには7%の成長率が必要とエコノミストは指摘している。これには、さらなる投資と消費の盛り上がりが必要である。今後の金利引下げは、その意味で国内需要を刺激するとみられる。なお、統計局発表によれば、9月の貿易黒字は31.2億ドルと8月の32.7億ドルから若干減少した。これはラマダン期間中の石油製品需要増により輸入が増加したことを反映したもの。

<ベトナム>
 ☆ 世界貿易機関(WTO)、ベトナムの加盟を承認
 世界貿易機関(WTO)は7日、ベトナムの加盟を正式に承認した。ベトナムは1994年にWTOが創設された後の22番目の加盟国となり、WTO加盟国は150カ国となる。ベトナムは加盟に当たり、きわめて厳しい条件を課された。900ページに及ぶ膨大な書類が作成され、貿易障壁の撤廃、補助金の廃止、外資によるベトナム企業買収の許容、知的財産権の保護などの条項が盛り込まれたと報じられている。また、ベトナムは最長12年間「非市場経済」として処遇されることになった。これにより貿易相手国はベトナムが補助金の支出や原価を下回る価格での販売を行ったと認定した場合に緊急関税を賦課しやすくなる。 ベトナム政府が加盟にあたり厳しい条件を課されている背景に、申請国が法改正に合意しなければその加盟に拒否権を発動できる加盟国の優位な立場があるが、もうひとつ、中国の先例がある。中国政府は2001年にWTOに加盟した後、知財権保護に徹底した能力も意思も示さないとして、これに失望した米政府が先頭に立って後続の加盟国に対しより厳格な態度で臨もうとしていることがある。米政府は金融サービスや農産物の輸出という伝統的に関心のある分野のみならず、知財権保護法の制定と施行の保証を要求している。これに関しフィナンシャル・タイムズは、中国政府はWTO加盟後に3000件の法律を制定したものの十分に執行しておらず、加盟手続き中、知財権保護を法的に徹底するときわめて明確に説明していただけに失望感は倍増する、との米シンクタンクの幹部のコメントを紹介している。中国の場合、将来の法改正を約束するだけで加盟を認められたが、ベトナムの場合は加盟前に大掛かりな法整備の実行を迫られている。 ベトナムはすでに日本、EU、オーストラリアとFTAを締結し、米国とは2001年に貿易協定を締結、米ベトナム間の貿易量は昨年80億ドルと4倍に増加している。 WTO加盟は今年末までに実現する見通しだが、それまでにベトナム政府が取り組まなければならない課題は極めて多い。ベトナムはこれまで米政府から水産物(ナマズ、えび)輸出に、EUからはベトナム製靴に対し、それぞれ反ダンピング税を課されている。また、ベトナムは国内でもインフラ整備や腐敗追放さらには人権問題などを抱えており、ベトナムに対し「恒久通常貿易関係」(PNTR)を認めるかどうかを審議中で米議会は、これを認めない決定を下している。

 ☆ 外為取引損失をめぐり、ベトナム政府と外資が紛争
 オランダの銀行、ABNアムロとベトナム政府が、ベトナム工商銀行がこうむった外為取引の損失をめぐり対立している。事件は、国営銀行である工商銀行が同行のトレーダーとABNアムロのトレーダーとの間で行われた無認可の外為取引により540万ドルの損失をこうむったとして提訴したものである。工商銀行はABNアムロのトレーダー1名がベトナム国立銀行(中央銀行)に登録されていない無認可のトレーダーであると主張し、ABNアムロの責任を追及している。すでに取引に関与した双方のトレーダーも逮捕された。ベトナム政府側は首相みずからが事件の早期解明に乗り出し、国家に対する損失を最小限にとどめるよう指示している。ABNアムロとベトナム政府、中銀、工商銀行、それに司法関係者を交えた会合も計画されており、ベトナム政府はABNアムロの損失補填を条件に同行トレーダーの刑事罰(有罪なら銃殺刑がありうる)免除を示唆していると報じられている。これに対し、ABNアムロ側は、違法行為は一切犯していないと反論している。フィナンシャル・タイムズは社説で本問題を取り上げ、ABNアムロは西側のビジネス慣行がベトナムで受け入れられると誤解し、このため国家に対し経済損失をかけた犯罪行為には死刑も辞さないというベトナム法の餌食になったとのではないかとし、同時に、こうしたベトナムの法律は時代遅れで外資の流入を妨げ、ベトナム経済の発展を阻害するとベトナム政府に強く警告している。 本問題は銀行取引で発生したが、国営企業が太宗を占めるベトナム産業界でもいつ何時発生するかもしれない問題である。ベトナム政府は時代遅れの国営企業と銀行システムを全面的に改革すべく努力している。年内にはWTO加盟を果たす予定でもある。その意味でベトナム政府の対応が注目されるが、ベトナム進出を考える日本企業としても事件の帰趨を十分観察する必要がある。購読お申込

 資料:11月1日付フィナンシャル・タイムズ、WSジャーナル、3日付けフィナンシャル・タイムズ、
7日付フィナンシャル・タイムズ、ロイター、8日付WSジャーナル、11日付フィナンシャル・タイムズほか。


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